ふるさとだより

寝る子は脳も育つ?

2012/11/28

先週、メールで起床時間と就寝時間のアンケートをとらせていただきました。(回収率は60%でした。)

その中の87%が7時までに起きているので、早起きはまあまあだったと思います。が、就寝が9時までに寝ている子は何と65%でした。10時以降というお子さんが5%。小学生のお兄ちゃんやお姉ちゃんがいると、どうしても就寝が遅くなる傾向にはあると思いますが、遅くても9時までには寝つけるようにしてもらいたいと切に願っています。

東北大学の研究チームが今年9月半ばに「健常小児における海馬体積と睡眠時間の相関」という研究で、早寝早起きで睡眠をたっぷりとっている子どもの方が、海馬の体積が大きいというショッキングな発表をされたことは記憶に新しいところです。睡眠の10時間くらいまでは、長くとっている子の方が海馬の体積が大きくなるという相関関係が成り立っているといいます。睡眠時間が5~6時間位の子どもより、9~10時間位の子どもの方が海馬が1割程度大きいというのです。(睡眠時間が10時間以上と長すぎても、睡眠中に目覚める回数が増え、質が下がるという報告があるそうで、長すぎても良くないらしいです。)海馬は大きい方が、記憶力が良いという研究結果は複数あるそうです。

携帯電話やゲームなどで夜更かしさせたりせずに、脳の発達は10歳前後がピークで、特に6歳~12歳位までの間はたとえ勉強の為であったも睡眠時間を削るのは良くないと、研究チームの瀧教授は言っています。うつ病やアルツハイマー病の患者では、海馬の委縮が顕著にみられているというから、将来子どものをこうした病気に罹患させないためにも十分睡眠をとれるように、早寝早起きを心がけましょう。

寒くなってきました

2012/11/26

拝殿前の昨日の大銀杏です。こんなに色づきました。枝葉の間からの木漏れ日がとてもきれいでした。木漏れ日は人を癒す力があると言われています。たまには上を見上げてみてみるのもいいものです。銀杏のように落葉樹はまもなく裸になってしまいますが、常緑樹ならいつでも見られます。夏は特に気持ちがいいです。

今日はお日様が出ないどころか、小雨模様だったので、気温が下がって暖房がないといられなくなりました。

こんな日は温かいお鍋が食べたくなります。ダイコンや白菜など旬のものを豊富に入れたお鍋を・・・。夏の野菜は体を冷やしてくれますが、冬が旬の野菜は体を温める働きがあります。じっくりと時間をかけた煮物や鍋物といった調理は、体を温める効果を高めてくれます。野菜は旬の季節にこそ栄養価が高く、身体にも良い効果を与えてくれます。旬の野菜を摂ることで体力を万全にして、寒さを乗り切っていきたいと思います。

加工食品の怖さ

2012/11/22

昔から自然な形で私たちが利用してきた乳製品バター、搾り出した油、自然醸造された発酵食品は、いまや工場で生産される“加工食品”となってしまっています。形が同じに見えても内容はまったく違う、ましてや健康に貢献することには、ほとんど期待できない偽物と言えます。

トランス脂肪酸は、植物油などを加工するときに主に生じる物質で、マーガリンや揚げ物油、菓子やパン作りに使われるショートニングなどに含まれます。トランス脂肪酸はガンや心疾患、脳卒中、精神疾患のリスクを高める恐れがあり、カリフォルニア州のシュワルツネッガー知事はトランス脂肪酸を含む食品を州内の飲食店から追放する州法案に署名し、2007年8月より同法が成立しました。ニューヨーク市などが事実上禁止していますが、州レベルでは初めてです。オランダ、デンマークをはじめとするヨーロッパの各国で、すでに禁止されています。  〇ノルマル・ヘキサン抽出油脂 「普通のサラダ油」はカナダやオーストラリアから輸入された原料(遺伝子組み換えされているものがある)を使った食用油を無職、無臭にまで精製してあるもので、薬品(ノルマル・ヘキサン)で抽出し、苛性ソーダやクエン酸、シュウ酸、リン酸、活性白土などを使って生成するという工程を経て、商品化されています。ノルマン・ヘキサン抽出や高温処理によって脂肪酸は安全なシス型から有害なトランス型にに変わります。また、製造工程中に薬品を使う危険性、遺伝子組換作物の危険性があると共に、原料の持つ栄養分=抗酸化物質も一緒に取り除かれてしまうので、開封後の酸化の進みが激しく、病気の原因である活性酸素を取り除く効果が発揮されません。実に抗酸化力は、圧搾一番搾りの油に比べて300分の1にまで落ちてしまうと言われています。

〇一般の味噌・醤油・お酢→まず材料に問題があります。■味噌…大豆(ポストハーベスト)、米(事故米)、塩(工業的に精製された公社塩ー高血圧の原因)■醤油・・・小麦(ポストハーベスト、ノルマル・ヘキサン抽出した大豆油の搾りカス)■お酢・・・くず米、他用途米、輸入米(ポストハーベスト)   これらは、3か月くらいの短期間で発酵させる速醸法で作る為、酵母菌は十分成長せず、有益な効果が期待できません。また発酵期間が短いため色がつかないので、カラメル色素(発がん物質)で着色しています。-オルターより抜粋ー

ある母親の話②

2012/11/21

助産婦内田美智子さんの記事を紹介します。
・・・・・・・・・・【母性こそ人を幸せにし、国を豊かにする】より・・・・・・・・・
“・・・自分の目の前に子どもがいるという状況を当たり前だと思わないでほしいんです。
自分が子どもを授かったこと、子どもが「ママ、大好き」と言ってまとわりついてくることは、
奇跡と奇跡が重なり合ってそこに存在するのだと知ってほしいと思うんですね。
そのことを知らせるために、私は死産をした一人のお母さんの話をするんです。
 ・・・そのお母さんは、出産予定日の前日に胎動がないというので来院されました。
急いでエコーで調べたら、すでに赤ちゃんの心臓は止まっていました。胎内で亡くなった赤ちゃんは異物に変わります。
早く出さないとお母さんの体に異常が起こってきます。でも、産んでもなんの喜びもない赤ちゃんを産むのは大変なことなんです。
普段なら私たち助産師は、陣痛が5時間でも10時間でも、ずっと付き合ってお母さんの腰をさすって
「頑張りぃ。元気な赤ちゃんに会えるから頑張りぃ」と励ましますが、死産をするお母さんにはかける言葉がありません。

赤ちゃんが元気に生まれてきた時の分娩室は賑やかですが、死産のときは本当に静かです。
しーんとした中に、お母さんの泣く声だけが響くんですよ。
そのお母さんは分娩室で胸に抱いた後、「一晩抱っこして寝ていいですか」と言いました。
明日にはお葬式をしないといけない。せめて今晩一晩だけでも抱っこしていたいというのです。
私たちは「いいですよ」と言って、赤ちゃんにきれいな服を着せて、お母さんの部屋に連れていきました。
その日の夜、看護師が様子を見に行くと、お母さんは月明かりに照らされてベッドの上に座り、子どもを抱いていました。
「大丈夫ですか」と声をかけると、「いまね、この子におっぱいあげていたんですよ」と答えました。
よく見ると、お母さんはじわっと零れてくるお乳を指で掬って、赤ちゃんの口元まで運んでいたのです。
死産であっても、胎盤が外れた瞬間にホルモンの働きでお乳が出始めます。
死産したお母さんの場合、お乳が張らないような薬を飲ませて止めますが、すぐには止まりません。
そのお母さんも、赤ちゃんを抱いていたらじわっとお乳が滲んできたので、それを飲ませようとしていたのです。
飲ませてあげたかったのでしょうね。
死産の子であっても、お母さんにとって子どもは宝物なんです。生きている子ならなおさらです。
一晩中泣きやまなかったりすると「ああ、うるさいな」と思うかもしれませんが、それこそ母親にとって最高に幸せなことなんですよ。
母親学級でこういう話をすると、涙を流すお母さんがたくさんいます。
でも、その涙は浄化の涙で、自分に授かった命を慈しもうという気持ちに変わります。
「そんな辛い思いをしながら子どもを産む人がいるのなら私も頑張ろう」
「お乳を飲ませるのは幸せなことなんだな」と前向きになって、母性のスイッチが入るんですね。
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母親の無償の愛は、子どもに必ず伝わります。
その愛を受け止め、感謝の心を育むことがこれからの日本を豊かにしていくことに繋がります。
産みの親、育ての親と、たとえ形は違っても、いま・ここにある命のありがたさに感謝しながら生きていくことが
親への恩返し、自分自身の幸福に繋がることかと・・・・”

ある母親の話①

2012/11/20

サンケイの【夕焼けエッセイ】に掲載された、大阪府岸和田市の西川和子さん(78歳)のお話です。
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“私は子供に恵まれなかった。
結婚して15年目に縁があって、義弟の次男を養子として迎えることになった。
生まれて20日目の赤ちゃんを胸に抱き、馴れない手でミルクを飲ませ、おむつを替えた。
その後も無事に育ってくれて、桜の咲く小学校に入学した。
運動会や保護懇談会にも出席し、親としての喜びを体験させてくれた。
担任の先生は、「彼が結婚するまで、養子であることを知らせずに成長してほしいと思います」と言ってくれた。
大学受験の時には深海の魚のように重圧を感じて心配したけど「桜咲く」結果で心から喜んだ。
その息子は今、39歳を迎え、小学校5年生と2年生の娘の父親として一生懸命に頑張っている。
私の夫は5年前に世を去り、一人暮らしの私を会社帰りに毎日訪ねてくれる。
「お母さん元気か?寒いから気いつけや」と一言。私は心を込めて一杯のコーヒーをいれ、息子に黙って差し出す。
13年前息子が結婚する時に、意を決して養子であることを告げた。突然のことに息子は愕然となり、ぽろぽろと大粒の涙をこぼした。
しかし一晩明けた朝、
「お母さん、昨夜いろいろ考えたけど、僕はやっぱりお母さんの息子だよ。 今まで通りだよ」とにっこり笑った。
寒い日も雨の日も毎晩訪ねてくれる息子を玄関まで見送りながら、その後ろ姿に「ありがとう。年老いた私には、あなたの家族が生きる支えだよ」と胸いっぱいの感謝を込めて手を合わす。明日もまた頑張ろう。