ふるさとだより

「おかげさま」と「身から出たサビ」

2013/01/17

  山中伸弥氏(ノーベル医学・生理学賞受賞者)
             『夢を実現する発想法』(致知出版社)より一部紹介します。

≪この頃(中学生)、特に忘れられない思い出があります。
教育大学の学生さんが教育実習に来た時のことです。彼は柔道三段という腕前でした。
その人と練習で組み合うと、いとも簡単に投げられる。受け身を取って一本にされるのは悔しいので、私はちゃんと受け身を取らずに最後まで粘り、変な手の付き方をしてしまった。そのために、腕がボキッと折れてしまったのです。
実習の先生としてみれば、大変なことです。
部活動をしている最中に、生徒の腕を自分のせいで折ってしまったのですから。
その日の夜、慌てたように先生から電話がありました。電話を取ったのは母ですが、そばで聞いていると、先生は受話器の向こう側で平謝りをしている様子でした。しかし母はその時、こう答えたのです。
「いやいや先生、気にしないでください。 うちの息子の転び方が悪かったんだと思います。
 怪我したのはうちの息子のせいです。 明日からも気にせず、いろんな子を投げ飛ばしてください」
その時の態度は、わが親ながら立派だと感じたものです。
母親からはあまり教えられたことはありませんが、その出来事以来、私はいつも次のことを心掛けるようにしています。
何か悪いことが起こった時は「身から出たサビ」。
つまり自分のせいだと考える。
先生に投げられた時、自分がちゃんと受け身さえしておけば怪我をしなかった。
そのために三か月ほど柔道ができなくなりましたが、それも身から出たサビなのだと。
逆に、いいことが起こった時は「おかげさま」と思う。
確かに、自分が努力をしたためにうまくいくことはありますが、実はその割合は少なくて、周りの人の助けがあって初めて物事はうまくいくものなのだと思います。≫
こういう考え方って、素晴らしいですね。

菌に強くなる

2013/01/16

 初めてインドに行った某保育園長の面白いレポートがあったので、一部紹介します。 

 ≪ー(中略)ー日本人はお腹が弱いので、「生の食べ物には気を付けるように!」「水は決して飲まないように!」「サラダについている水滴に気を付けるように!」「氷の入った飲み物は飲まないように!」ということで、サラダがおいしそうでしたが、今回一度も生野菜を食べないようにしました。ただでさえ日本人は菌に弱いと言われているので、事前情報のほとんどは食に関することでした。しかし、事前にもらっていたQ&Aでは、「Q:よく下痢をすると聞きますが?」「A:おなかをこわす方の大半が“食べ過ぎ”による消化不良です。インド料理は思いのほか油を使っており、日本人には消化しきれないようです。腹八分目ではなく腹五分目くらいでちょうどよいかと思います。」・・・・ とはいえ、本当に日本人の清潔感はすごいですね。園児に、小さいころから英語を習わせているあるお母さんに何で習わせているのかを聞いてみると、「これからの時代は、世界の中で仕事をすることが多く、わが子にはグローバルな世界で活躍してもらいたいのですよ!」と答えたので、私は「これから経済をリードするのは、たぶん中国とかインドになる可能性があります。中国とかインドで活躍する子にしたければいまから菌に強い子にしておいた方がいいですよ!」と助言しました。今回のインドでは、今後インド経済が大きく発展するであろう予感と、それらの国々と一緒に仕事をするのであれば、菌だけでなく、清潔、騒音、あらゆることにたくましくないと、ただ英語だけが話せても意味ないことを実感しました。≫     ・・・インドの道路では、常に車のクラクションが鳴り響いているとか・・・。又食事は殆どがカレーで、不浄と言われる左手を使わずに、右手だけで食べるのだそうです。 確かに英語だけ学んでも、たくましく生きていく体力を持ち合わせていないと、世界で活躍できないというのは頷けます。ですから、除菌・殺菌にこだわらない方がいいですね。

思いがけないどか雪

2013/01/15

これは午後の園庭(午後の外遊び直前の風景です。)です。昨日、7年ぶりという大雪に見舞われました。雪が降っても大抵は午後には無くなっているはずがこんなに残っています。午前中子ども達が遊んだにもかかわらずです。

園庭中央のクスノキ、南側の柚子など、常緑樹の枝が残念なことに何本も折れてしまいました。

残念がって等いられません。ナント午後に、駐車場の雪かき助っ人が、トラクターでスーパーマンのごとく現れて、あっという間にきれいにしていって下さったのです。元保護者で、今日は仕事を休んで、お子さんの通う中学校庭や、坂道などの雪かきをされ、当保育園まで回って下さるという、ものすご~親切な方。ここの後、大宝小学校までやっていかれたらしいです。・・・我々の手作業では埒が明かず、本当に助かりました。雪に慣れていない当地なので、明日の朝も運転にはくれぐれもお気を付け下さいますように・・・。

生きる力

2013/01/11

 鎌田實(諏訪中央病院名誉院長)氏の、感動する文面があったので、紹介します。 

≪僕が看取った患者さんに、スキルス胃がんに罹った女性の方がいました。
余命3か月と診断され、彼女は諏訪中央病院の緩和ケア病棟にやってきました。
ある日、病室のベランダでお茶を飲みながら話していると、彼女がこう言ったんです。
「先生、助からないのはもう分かっています。だけど、少しだけ長生きをさせてください」
彼女はその時、42歳ですからね。そりゃそうだろうなと思いながらも返事に困って、黙ってお茶を飲んでいた。すると彼女が、
「子供がいる。子供の卒業式まで生きたい。 卒業式を母親として見てあげたい」と言うんです。
9月のことでした。彼女はあと3か月、12月くらいまでしか生きられない。でも私は春まで生きて子供の卒業式を見てあげたい、と。
子供のためにという思いが何かを変えたんだと思います。
奇跡は起きました。
春まで生きて、卒業式に出席できた。こうしたことは科学的にも立証されていて、例えば希望を持って生きている人のほうが、がんと闘ってくれるナチュラルキラー細胞が活性化するという研究も発表されています。おそらく彼女の場合も、希望が体の中にある見えない3つのシステム、内分泌・自律神経・免疫を活性化させたのではないかと思います。
さらに不思議なことが起きました。
彼女には2人のお子さんがいます。上の子が高校3年で、下の子が高校2年。せめて上の子の卒業式までは生かしてあげたいと
僕たちは思っていました。
でも彼女は、余命3か月と言われてから、1年8か月も生きて、2人のお子さんの卒業式を見てあげることができたんです。
そして、1か月ほどして亡くなりました。
彼女が亡くなった後、娘さんが僕のところへやってきて、びっくりするような話をしてくれたんです。
僕たち医師は、子供のために生きたいと言っている彼女の気持ちを大事にしようと思い、彼女の体調が少しよくなると外出許可を出していました。
「母は家に帰ってくるたびに、 私たちにお弁当を作ってくれました」と娘さんは言いました。
彼女が最後の最後に家へ帰った時、もうその時は立つこともできない状態です。
病院の皆が引き留めたんだけど、どうしても行きたいと。
そこで僕は、「じゃあ家に布団を敷いて、 家の空気だけ吸ったら戻っていらっしゃい」と言って送り出しました。
ところがその日、彼女は家で台所に立ちました。立てるはずのない者が最後の力を振り絞ってお弁当を作るんですよ。
その時のことを娘さんはこのように話してくれました。
「お母さんが最後に作ってくれたお弁当はおむすびでした。 そのおむすびを持って、学校に行きました。
 久しぶりのお弁当が嬉しくて、嬉しくて。 昼の時間になって、お弁当を広げて食べようと思ったら、 切なくて、切なくて、 なかなか手に取ることができませんでした。」   お母さんの人生は40年ちょっと、とても短い命でした。でも、命は長さじゃないんですね。お母さんはお母さんなりに精いっぱい、必死に生きて、大切なことを子供たちにちゃんとバトンタッチした。
人間は「誰かのために」と思った時に、希望が生まれてくるし、その希望を持つことによって
免疫力が高まり、生きる力が湧いてくるのではないかと思います。≫

初祈祷

2013/01/10

 今日は午後2時から、全園児・全職員が大宝八幡宮拝殿に昇殿して、一年の無事を祈願していただきました。祈祷中、きちんと正座をして、祝詞奏上の際には平伏し、静かに受けることができました。年長児の代表が玉串奉奠をして無事終えました。

祈念のお守りは、外遊びの時間に、各自のカバンに担任につけてもらっていました。

学童クラブの子ども達は、下校してから昇殿して祈願してもらったようです。

やはたのもりの子ども達は、今年も神様に見守られ、元気に過ごしていけることでしょう。