子ども達の心がすこやかに育つためには、幼少期のスキンシップや、ことば掛けが特に大切と脳生理学の研究でも分かってきていますが、“歌”や“読み聞かせ”は特に重要だと言われています。
こんな歌をご存知でしょうか?
ふたあつ ふたあつ なんでしょね お目めがいちに ふたつでしょ お耳もほらね ふたつでしょ
ふたあつ ふたあつ まだあって お手てがいちに ふたつでしょ あんよもほらね ふたつでしょ
まだまだいいもの なんでしょか まあるいあれよ かあさんの おっぱいほらね ふたつでしょ
これは、まどみちお作詞 山口保治作曲の「ふたあつ」という歌です。歌詞をよく読んでみると、ほのぼのとあたたかく、とてもステキですよね。
『神社新報』の中で山谷えり子さんが次のように書いていました。“ある年配の奥様が「ふたあつ」を夢見るような声で歌われ、「こういう歌が子どもの心を育てるのに、最近はなかなかいい歌が流れなくなった」と言っていました”と。たしかに、まどみちおさんは、「ぞうさん」や「いちねんせいになったら」「やぎさんのゆうびん」などやさしい歌を多く作っていますね。続いて、山谷えり子さんが夕飯の皿洗いをしながら、この歌を歌っていたら、息子さんが「その歌を聞いていると泣きそうになるね。」と語りかけてきて「人間が生きる社会の基礎数字は一のように思えるけど、そうではなくて、二が基礎数字だってことなんだね。夫と妻、親と子、神と人間、自然と人間、生と死、空と大地、過去と現在、現在と未来・・・人間の社会は個が基本でなくて、つながりが基本だという、美しさとあたたかさに気づく歌だよ」と言ったそうです。
この息子さんのことばに、妙に感動し、さっそく“ふたあつ”を、今日の午睡前に乳児室で、1~2歳児室で、以上児のホールで歌ってみました。みんな意外にも良く聞いてくれていました。これからもこのような童謡や唱歌は時々歌っていこうと思いました。お家でも寝かしつけの時に歌ってあげてくださいね。