大祓いは、清らかな気持ちで生活にいそしむよう、心身の穢れ・災厄の原因となる罪を祓い清めるために、年に二度(6月・12月)行われ、6月の大祓いを「夏越の大祓い」といいます。茅を束ねた「茅の輪」を参道に設け、無病息災を祈りつつ三度輪をくぐります(左右左)。当日輪くぐりに参列出来ない人は、人形(ひとがた)を使って半年分の穢れを祓います。
罪穢れ(つみけがれ)の“罪”とは、犯罪などの罪ではなく、例えば相手を良く思わなかった時点で“慎み(つつしみ)”を欠いた罪といえるのだといいます。祖先や自然の恩恵に感謝しつつ、謙虚な気持ちを持って生きて行こうという先人たちからのメッセージなのでしょう。 又、罪穢れの“穢れ”とは“汚れ(けがれ)”ではなく、“気枯れ”が変化したと言われます。“気”は、精気・元気・やる気等の気力全般です。死が最大の気枯れの状態です。いつまでも悲しんでばかりいられない…個人の為にも悲しみを乗り越えて日常を早く取り戻そうとした先人たちの工夫だと思います。
ですから手水やお祓いは、日常の罪穢れを祓い清め、身も心も清浄な状態になってから御神前に出ようという大事な準備なのです。