江戸時代の都である江戸は、世界屈指の大都市でした。そこで暮らす人々は、知らない人とも上手にかかわり合うマナーを工夫していたようです。それが「江戸しぐさ」なのです。
肩引き・・・・人込みですれ違う時、お互いに肩を引いて体を斜めにして通り過ぎること。
腰浮かし・・・・(混んでいる狭い船などで)座っている人は、順番に腰を浮かして拳(こぶし)1個分を詰め、一人分の席を空けてあげること。
三脱の教え・・・・初対面の人には、年齢、職業、地位の三つは聞かないこと(先入観を防ぐため)。
傘かしげ・・・・・雨の日に往来ですれ違う時、お互いに自分の傘を外側に傾けること。
一人一人がこんな心がけ(マナー)を持ち合わせていれば、先日渋谷駅であったナイフで人を指してしまうような事故は起こらないでしょう。