2011年 8月

朗天狗のしんさんのメルマガから・・・。

2011/08/19

昨年、三重から軽トラックに絵本を積んでやって来て下さった、超楽しい朗天狗“しんさん”のメルマガ、感動的な文があったので、紹介します。

「7月下旬に東北遠征に行ってきた。
今回の行き先は、岩手県山田町と陸前高田市。

山田町は、みえ災害ボランティアセンター(以下、ボラセン)が支援をしている町。
ボラセンは、ボラパックという山田町へのボランティア定期便を頻繁に出している。
三重県の多くの人たちが、ボラセンを通じて、山田町に行っている。
その山田町の保育園から、ボラセンに絵本の読み聞かせの依頼があったらしい。
絵本といえば朗天狗(ほがらかてんぐ)、ということになったみたいで、今回の山田
町行きは、ボラセンからの依頼でもある。
同じ三重県で、被災地で活動している仲間たちからの依頼でもあるので、喜んでお受
けした。

山田町というと、陸前高田からかなり北上する。
朝7時に三重を出て、ほとんどノンストップで運転しても、夜の10時にまだ着かない。
今回は、ぼくひとり。
高速道路を降りて、山の中を走っていると、時折、民家の灯りが見える。
ちょっぴり人恋しい。
「被災地の家に灯りが見えるのに、おれは家族をほったらかして、一体、何やってる
んやろう。」
「うちの子どもとも全然、遊んでへんし。」
などと、ちょっと弱気になってしまった。

でも、翌朝、山田町に着いて、船越保育園と大沢保育園にうかがって、子どもたちが
腹を抱えて大喜びしてくれると、そんな弱気は、いつの間にか吹っ飛んでいた。

さらに、翌日の陸前高田。
以前にもうかがった保育園に行った。
不思議なご縁で出会ったこの保育園には、ステキな先生方とステキな子どもたちがいる。
子どもたちも先生も、待ちに待った、という感じで迎えてくれた。
子どもたちは、終始、大興奮の大歓喜。
多少、人数が増えているのは、仮設住宅に入って、戻ってきている子たちがいるから
だそうだ。
よかった、よかった。

この保育園の何がステキかって、先生方が一丸となって、子どもたちの笑顔を守って
いる雰囲気を感じるからだ。
前回、子どもたちをまとめていたステキな先生は、今回も優しい笑顔で子どもたちを
見守っていた。
何だかホッとする。

しかし、あとで知った。
このステキな先生は、我が子も、家族も、津波で失っていた。
ぼくは、声が出なかった。体が震えた。
心が大きく波打っている。

帰路、ぼくの心は波打ったままだった。
1000キロの道すがら、波打った心と対話しながら、ぼくは、はっきりとわかった。
「この先生のためだけに、片道1000キロの道のりを、何度でも来れる」というこ
とが。
この先生の笑顔がもっとみたい。
この先生の元には、何十人という園児たちがいる。
先生が笑った分だけ、子どもたちはしあわせになる。

だから、今月もぼくは、片道1000キロの道を走る。

(おしまい)」

感動と勇気をもらいました。ありがとうございます。また、いらしていただきたい方です。

’水遊び’楽しんでま~す♪

2011/08/19

昨日までの暑さがウソのように、今日は久々の雨で風が涼しく感じる一日になりました。

ほんとうは心から’よかったぁ~’’ホッとした・・・’と言いたいところでしたが、

今日は、こども達が楽しみにしていた「夕涼み会」です。なんか複雑な気持ちです。

どうか、夕涼み会が始まる頃には、雨があがりますように!!

ところで、この写真は昨日のいちご組さんの「水遊び」の様子です。

昨日までは、お天気にも恵まれ、毎日のように水遊びをしていました。

カラフルな水着に着替えて、お水の中へチャポン!

水を怖がったり、嫌がったりする子は1人もなく、頭の上からペットボトルの噴水をかけられてもへっちゃらです。

たくましいですね~。あと何回入れるかわかりませんが、子ども達の大好きな夏にしかできない

’水遊び’を、思う存分楽しんでほしいと思います。     まさよ:記

上映会のお知らせ

2011/08/18

今日も暑い一日でしたね。午睡前に読み聞かせに、乳児室へ行きましたが、今日は全員勢ぞろい。に、加えて一時預かりのお友達が来ていました。園児は汗をたくさんかいていましたが、一時預かりのお子さんはあまりかいていませんでした。汗をたくさんかくことは大事なことです。熱中症は汗が出なくなって体内に熱がこもってしまうんですよね。こう暑くては、朝からエアコンをつけたくなりますが、ハイハイ運動でしっかり身体を動かして、汗をかくということを毎日の習慣にしていることは、とても大事なことだと再確認しています。保育園の事務室は、昨日初めてエアコンをつけました。36度以上になるとパソコンの動きが悪くなるばかりでなく、私の頭の回転も鈍くなる(暑さのせいばかりではありませんが)からです。エアコンをつけていますが、室内は今(18時現在)33度ありますが、湿度が下がっているため汗はほとんどかいていません。エアコンをつけてじっとしていると、足元から冷えてくるのを実感します。暑くてもエアコンをかけずに、一日に一回は身体をしっかり動かして汗をしっかりかきましょう。暑さに負けない身体にしていかないとならないと思います。

さて、今日午後、下妻市立図書館の映像ホールへ、21日(日)の上映会のための試写に行ってきました。先月当保育園で試写会をしましたが、映像も音響もまるで違い、座席も階段式だし、最高の条件で見られそうです。託児室(2階会議室)も設けましたので、お時間が取れます方は是非ご覧になって下さい。(入場無料。13時半より。)今回の上映会は、養護学校教諭山元加津子さんのドキュメンタリー映画ですが、山元さんの子ども達への思いが素晴らしい!こんな考え方もあるんだと、目からうろこでした。障害理解という意味からも、できるだけ多くの方々に見て頂きたい映画です。一保育園でできることはほんの些細なことです。何人の方が見に来てくれるだろう・・・と不安もあります。しかし、集客数ではなく、一歩踏み出すことが大事なんだと思っています。

かめさんプール たのしいよぉ~♪

2011/08/18

お盆休み中に熱を出してしまった子もいたけれど、家族で出かけたり、お家でプールをやったり…それぞれ楽しく過ごしたようですね。休み明け、笑顔で登園してくれて嬉しかったです(^^)

また昨日からプール再開!! 新しいプールの周りからシャワーが出るのですが…初めは泣いてしまう子もいたのに ずいぶんと慣れて、自らシャワーの間に入っていく子もいます。

また、プールの中でワニさんになったり、ペンギン歩きもしたり…と、すごく慣れて 楽しめるようになりました!(^^)!

明日は、お弁当デーに夕涼み会と、園の一大イベントです! ご家族揃っていらしてください。お待ちしております♪   雅子:記

母の力

2011/08/17

  東井義雄先生の講演録 『10代の君たちへ 自分を育てるのは自分』 の中から感動的な文があったので紹介します。
 
東井:長崎に、原子爆弾が落ちました時、
   当時、10歳であった荻野美智子ちゃんという
   女の子の作文をちょっと聞いてください。
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雲もなく、からりと晴れたその日であった。

私たち兄弟は、家の2階で、ままごとをして遊んでいた。

その時、ピカリと稲妻が走った。あっというた時には
もう家の下敷きになって、身動き一つできなかった。

 (大きいお姉さんが水兵さんを4、5人呼んできて、
  美智子さんは救出されました。しかし……。)

その時、また向こうのほうで、小さな子の泣き声が漏れてきた。
それは二つになる妹が、家の下敷きになっているのであった。

急いで行ってみると、
妹は大きな梁(はり)に足を挟まれて、泣き狂っている。
4、5人の水兵さんが、
みんな力を合わせてそれを取り除けようとしたが、
梁は4本つづきの大きなものでビクともしない。

水兵さんたちは、もうこれはダメだと言い出した。
よその人たちが水兵さんたちの加勢を頼みに来たので、
水兵さんたちは向こうへ走っていってしまった。

お母さんは、何をまごまごしているのだろう、
早く帰ってきてください。妹の足がちぎれてしまうのに……。

私はすっかり困ってしまい、ただ背伸びをして、
あたりを見回しているばかりだった。

その時、向こうから矢のように走ってくる人が目についた。
頭の髪の毛が乱れている。
女の人だ。裸らしい。むらさき色の体。
大きな声を掛けて、私たちに呼びかけた。

ああ、それがお母さんでした──。

「お母ちゃん!」

私たちも大声で呼んだ。

あちこちで火の手があがり始めた。

火がすぐ近くで燃え上がった。お母さんの顔が真っ青に変わった。
お母さんは小さい妹を見下ろしている。
妹の小さい目が下から見上げている。
お母さんは、ずっと目を動かして、梁の重なり方を見回した。

やがてわずかな隙間に身をいれ、一ヶ所を右肩にあて、
下くちびるをうんとかみしめると、うううーと全身に力を込めた。
パリパリと音がして、梁が浮かび上がった。

妹の足がはずれた。

大きい姉さんが妹をすぐ引き出した。
お母さんも飛び上がってきた。
そして、妹を胸にかたく抱きしめた。
しばらくしてから思い出したように私たちは、
大声をあげて泣き始めた……。

お母さんはなすをもいでいる時、爆弾にやられたのだ。
もんぺも焼き切れ、ちぎれ飛び、ほとんど裸になっていた。
髪の毛はパーマネントウエーブをかけすぎたように赤く縮れていた。

体中の皮は大火傷で、じゅるじゅるになっていた。

さっき梁を担いで押し上げた右肩のところだけ
皮がべろりと剥げて、肉が現れ、赤い血がしきりににじみ出ていた。

お母さんはぐったりとなって倒れた。
お母さんは苦しみはじめ、悶え悶えてその晩死にました。

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東井:これは、特別力持ちのお母さんだったのでしょうか。

   4人も5人もの水兵さんが、
   力を合わせてもびくともしないものを動かす、
   力持ちのお母さんだったのでしょうか。

   皆さんのお母さんも
   皆さんがこうなったらこうせずにはおれない。

   しかもこの力が出てくださるのが、
   お母さんという方なんです。