ふるさとだより

自己尊重感をしっかり育てるには・・・

2010/05/26

自己尊重感(自己肯定感)について、先日紹介した青江知子氏の『デンマークの保育』に具体的に記載されていたので紹介します。

子どもはそのままの自分を認められることにより、自己尊重感を育てていきます。人に引っ張られず自分が良いと思う道を進むことができる人になる為には、自己を失わないことです。(これは個人の幸せに一番大切なことです。)そして自分を理解し大切にすることは、また周りの人を理解でき、大切にできることに繋がっていきます。自分が失敗して自信を失った時、この自己尊重感があれば、自分を立ち直らせることができます。幼少期に自己尊重感を育てておくことは非常に大切なことです。ありのままの子どもを認め、愛情をたっぷり与え、自己尊重感をしっかり育てていきたいものです。

自己尊重感を育てる為のことば遣い

評価する言い方をできるだけ減らします。例えば子どもがブランコに乗っていると、「高くこいで面白そう」と言い、「高くこげてうまいね。」というような子どもを評価する言い方をできるだけ減らします。評価の言葉は、子どもを何ができるかできないかで、自分がいい子なのだとか、ダメな子だとか思わせてしまいます。何かがうまい子は、それによって自信は持ちますが、その子からうまいことを取り去った場合、もしその子が自己尊重感を持っていなければ、自信を失ってしまう可能性があります。

禁止の言葉はできるだけ少なく、肯定的な言葉で。例えば「走ってはダメ!」「○○してはダメ!」と言わないで「歩きなさい!」「○○しよう!」と言う表現にできるだけします。禁止の言葉が生活上で多くなると、子どもの生活が制限されてしまい、毎日が楽しいものになりません。幼少期に楽しかった、嬉しかった、面白かった等の体験をたくさん味わうことによって人生に対して肯定する見方ができるようになります。

子どもの自分の中に生じている気持ちを言葉で表現する。大人が子どもの言えない感情を言葉にして表現してやると、子どもは自分の気持ちをうやむやにしてしまわず、「自分がなぜ泣いているのかが分かってもらえた、泣いてもいいんだ」と安心し、むやみに泣くのをやめて気持ちを落ち着かせます。子どものそのままの姿がここで認められたことになります。自分の感情の整理に、子どもの気持ちを言葉で表現してやることは大変意味のあることです。