唾液にはいろいろな働きがあるようです。食べ物の消化を助けるのは唾液の代表的な働きです。唾液の中には消化酵素のアミラーゼが含まれていてでんぷんを分解します。また、適当な粘り気があるため、パサパサの食べ物であっても、胃まで到達されることができるそうです。唾液は水分が殆どですから食べ物を溶かす作用があり、味覚が強められるようです。また、唾液は口のガードマンとして、食べ物のカスを取り除いたり、プラークの増加を抑えたりします。唾液に含まれる成分の殺菌作用によって微生物に対抗し、口臭を防ぎ、歯と歯茎の健康を保つ為に大きな働きをしています。昔から「早食いの早死に」と言われているように、噛む回数が少ないと、それだけ唾液が混ざりにくく、それだけ健康も損ないやすいと言う事です。先日TVで、101歳のおじいさんに健康の秘訣は何ですか?の質問に対し、3歳の時から親に30回噛むことを教えられ、それを守り続けているということでした。噛む事によって唾液が多く分泌されるので、消化もいいし、虫歯にもなりにくいと言うことがいえるのですね。食後に必ず歯磨きをする人がいますが、磨き過ぎはよくなく、歯磨きよりも、よく噛むことのほうが大事なのですね。風邪などで鼻がつまり、口呼吸になると、口が乾いて唾液の分泌が減少してしまいます。口呼吸は最近なども入りやすくなると共に、唾液の分泌の妨げにもなるようです。
当園では食後の歯磨きはしていません。子どもに任せると、くわえた歯ブラシで喉を突いてしまったりすることの危険の方が高く、食後の歯磨きは考えているほど効果が期待されていないので、よく噛む事をさせたほうが、虫歯予防にも繋がるのです。
“ありがとうございます(10文字)”を3回唱えると、30回になります。せめて最初のうちだけでも30回噛んでいると、唾液が分泌されやすくなるようです。