ふるさとだより

日本の神話

2009/12/08

指先が終わって、午睡前の時間は、乳児から3~5歳のホールまで、順に手遊び・うた・絵本・素話などで回っています。午睡のない年長児は先週までは、前半、カードやカルタで数字や文字に興味が持てるような環境で過ごし、後半は外遊びで過ごしてきました。今週からは文字の練習(今日のお知らせに掲載)が始まり、その前に絵本を少し読むことにしました。昨日は出張で不在だった為、今日から『日本の神話』に触れています。天武天皇の命を受けて、稗田阿礼が暗誦していた神話を太安万侶が編纂した『古事記』は、日本最古の書物です。

今回子ども向けの絵本は、古事記の第1話「くにうみ」第2話「あまのいわと」第3話「やまたのおろち」が分かりやすいストーリーで、語りはCDに収められています。第1話ではイザナギ・イザナミが国を産むにあたってお互いに尊敬しあうことが大切だということが織り込まれています。明日は第2話の「あまのいわと」。これは全員で知恵を出し合って難問を乗り切る神々の姿がいきいきと描かれています。プラス思考のお手本ともいえます。第3話の「やまたのおろち」では、人に喜んでもらうことが自分自身の幸せに繋がるという“ボランティア精神”の大切さが子ども達に分かりやすく表現されています。子ども達は静かによく聞いてくれていました。

あすは“天照大神(アマテラスオオミカミ)”が出てきますが、皇室のご祖神であることも伝えたいです。今日は、今上陛下と皇后陛下のお写真を子ども達に見せたところ、「TVで見て知ってる!」と言っていたのでホッとしました。天皇陛下はいつも国民みんなの幸せと、世界の平和をお祈りしてくださる方だとも話しました。

・・・第16代仁徳天皇は、ある日高台から民家に煙が上がっていないのをご覧になり、民は煮炊きができていないのではないかと心を痛められました。それでしばらく徴税を止め、ご自分も節制をされ、屋根が抜けても修理をお許しにならなかったそうで、数年たって再び高台から煙が上がっているのをご覧になって、大変お喜びになり、「高き屋に のぼりて見れば 煙立つ 民のかまども にぎはひにけり」との和歌は有名です。つまり「民が一人でも飢えるのであれば、それは天皇の責任である」とおっしゃったと“記紀”に書かれてあるのです。   天皇は国民のことを「おおみたから」とお呼びになり、一番大切にお考えになっているのです。・・・“国民は天皇をお慕い申し上げる。この関係は目には見えなくとも、とても太く強いものです。この絆こそ、日本の国体そのもの”と慶応義塾大学竹田氏(明治天皇の玄孫)は言っています。・・・ここに日本の建国の理念があると思っています。