ふるさとだより

りんご体操

2009/12/03

dscf29981(この写真は去年のものですが)9時~9時半の運動プログラムのりんご体操というのは、8名程度の小集団で行なっているものです。大きな集団ではうまく対応できない固定の子ども達をはじめ、3つの異年齢クラスから日替わり交代で数人の子ども達が来ています。スタッフは、固定の私と、もう一人は全職員が交代で入っています。(その年によって、スタッフは2人になったり3人になったり必要に応じて配置しています。)。前半に4種類のハイハイ運動(四つバイ・高バイ・ワニバイ・手押し車)はじめ、アヒル、オットセイ、クモ、片足熊さん、かえる、ペンギン歩き、ぎっこんばったん等をし、その後はマットで前転、後転、飛んでいけ~、飛行機ぶんぶん、鉄棒を使ってぶら下がり、マット回し、倒立・・・などして、最後に写真のようなリズム遊びで締めくくる等、約20種類の遊びを、楽しく身体を動かすことを基本に繰り広げています。

・・・先月中盤から入所してきたMちゃんは、最初の1週間はクラスの仲間が運動する広いホールでやっているのをただ見ていただけでした。翌週からは、担任と連携をとりながら、このりんご体操の部屋に入ってきましたが、やはり見ているだけ・・・。初めは表情も硬く、誘っても頑なに拒んでいましたが、時折子ども達の笑いに誘われて、微笑む姿が見られてきました。すかさず引き入れようとしましたが、大泣きです。一昨日は無理やりぐるぐる回しをしたら大暴れ。昨日は「やって見る?」の声かにいつも首を振るだけ。いつまでもMちゃんのペースに乗せられていたら長引くだけと思い、無理矢理、四つバイは抱え込んでさせてしまいました。泣きながらでしたが、前日の泣き方とは違いました。その後しばらくは声かけだけしていましたが、ペンギン歩きの時、手を引いてみたら、泣かずにすんなりやることができたのです。最後のサークルになっての挨拶(一人ひとり名前を呼んでお疲れ様のご挨拶)には入ることもできました。そして今日・・・。最初のサークルでの挨拶に声かけしましたが入ってこないので、無理に連れてき他のですが、泣くことはしませんでした。名前を呼んで返事はしませんでしたが、最初の四つバイは、なんと一人で始まったのです。1周で止めてしまうかと思ったら、休むことなく全てのプログラムに参加することができたのです。毎日見ていたとは言え、ワニバイでもオットセイでも見よう見まねでちゃんとできたのには驚きでした。最後の挨拶でも手を挙げることができたのです。

入所してきて、最初からすんなり入れる子もあれば、そうでない子もいます。以前は、“発達を保障しなければならない”と力んでいて、初日から少しでもと無理やりやらせてしまっていましたが、子どもの反応を見ながら、気持ちを汲みながら勧めていくことの大切さをMちゃんに教えてもらったような気がします。でも子どもの気持ちを大事にするあまり、尊重しすぎても“シオドキ”というものがあります。子どもは「イヤ!」と言っても本心からのイヤではない時もあるし、言いなりになってばかりもいられません。他の子ども達との兼ね合いもありますから・・・。子育てって難しい、でもそこがお互いを成長させてくれるところなのでしょうね。

当園のこのような“小集団活動”というのは、“みんなちがってみんないい”の園にふさわしい活動と思いませんか?これもみんなスタッフ全員の協力があってこそです。