『自然健康社の冊子』より抜粋 ★核酸 ・・・ これは、細胞核の主要成分で、全ての遺伝子を包括している高分子の有機物質です。いわば生命の根源物質である。DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)の二種類があり、ヒトの場合約8万個の遺伝子全てがDNAの中に存在する。全ての遺伝子情報が書き込まれた、人体の設計図である。RNAは、DNAの使命に従ってタンパク質を作り出す働きをしている。
人体の60兆個の細胞は、約200日で、ほぼ全てが入れ替わる。平均で一日約3000億個が新たに生まれることになる。その分日々大量の「核酸」が必要になる。
「核酸」は腎臓と肝臓で作られているが、20歳頃から作る力が衰え始め、日々不足するようになる。食事での依存が大きくなり、補給が不十分だと細胞の新陳代謝が遅れ、病気しやすくなる。白血球も一つの細胞だから、代謝が遅れ、免疫力が弱まる。
それだけでなく、核酸を十分に摂取するとインターフェロンが大幅に増えることがわかっている。遺伝子栄養学研究所の松永理事長は、ネズミの細胞に核酸を与える実験をした。核酸を与えた細胞は、与えなかった細胞に比べ、インターフェロンが70%も増えた。ネズミ8匹ずつを2グループに分け、一方には核酸入りのエサを与え、他方には核酸を含まないエサを4週間与えた。そこへ大腸菌の毒素を与え、8日後の生存状況を比較した。核酸を与えなかったネズミは5匹が死んだが、核酸を与えたネズミは全部生きていた。
核酸は細胞物質だから、全ての生物の細胞に含まれているが、特に魚介類に多い。多量に摂取するには、調理が容易で、含有率が高く、グラム数を多く食べられる食品が良い。トップは、いわしと大豆である。
核酸が豊富な食品(100g当たり)・・・ビール酵母1399㎎・大豆836・いわし539・カキ 515・小豆343・シイタケ324・さば251・牛肉208