予防医学の杉本一朗先生のレポートに次のような興味深いものがありました。
「アメリカのニューヨーク市学区では1979年から4年間かけて、食事に飽和脂肪酸と砂糖が含まれすぎているために起こる害と、食品添加物の害を確かめる大規模な実験が行なわれました。ニューヨーク市の子供達100万人を対象に、構内のカフェテリアでの食事内容を飽和脂肪酸や砂糖、食品添加物を含まないものに換えて、学力にどんな影響があるかを調査するものでした。調査開始以前の構内のカフェテリアでの食事内容は、ハンバーガーにフレンチフライ、ホットドッグ、ポテトチップス、コカコーラと言ったものが主流でしたが、最初の1年目には飽和脂肪酸と砂糖を減らし、2年目はそれに合成着色料や合成甘味料を使った加工食品がメニューから除かれました。3年目には何も変えることなく、4年目には合成保存料を添加している加工食品を除外しました。その結果、年々標準学力テストの平均点が上がっていき、調査以前の39点から、4年後には55点まで上昇したと言うものでした。この実験のポイントは、食事の内容以外、教師の数やカリキュラムを変えたわけではないところです。又、1980年代に子どもを凶暴にする食事の実験調査も行なわれましたが、食事内容を変えただけで、けんか等のトラブルの発生回数が48%も減少したと言うことでした。(以下略)」
食は人を良くすると書きます。食を見直すことで、いろんな事が改善されそうですね。